CO2排出の削減目標とは?国が推進している目標・取り組み、工場で可能な対策を紹介
2025年12月29日

工場は広い敷地を持ち、多くの機械を稼働させているため、CO2をはじめとする温室効果ガスを数多く排出しています。CO2とは、地球温暖化の主要な原因とされる温室効果ガスの一種です。
こうした状況を受け、国は地球温暖化対策の一環として、「2050年までにカーボンニュートラルを実現する」という目標を掲げています。カーボンニュートラルとは、排出されたCO2を人間の活動によって吸収・除去し、実質的な排出量をゼロにするという考え方のことです。
では、CO2排出量が多い工場では、具体的にどのような取り組みが求められるのでしょうか。本記事では、国で求められている「CO2排出の削減目標」とともに、工場で実施が可能な対策について詳しく解説します。
参考記事:カーボンニュートラルとは(環境省)
参考記事:「カーボンニュートラル」って何ですか?(前編)~いつ、誰が実現するの?(資源エネルギー庁)
CO2排出の削減目標とは
CO2排出の削減目標とは、地球温暖化の主な要因であるCO2の排出量を減らすために設定された目標のことです。
2021年4月、菅内閣総理大臣は地球温暖化対策推進本部および米国主催の気候サミットにおいて、「2050年目標と整合的で野心的な目標として、2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減することを目指す。さらに50%の高みに向けて挑戦を続ける」と表明しました。
今後は、2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」に基づき、省エネルギー・非化石エネルギーへの転換を進めるとともに、脱炭素電源の拡大や系統整備などを推進していく方針とのことです。
日本では地球温暖化対策として、国全体のCO₂排出量に明確な削減目標を定めています。あわせて、その達成を現実のものとするため、企業行動を促す制度設計も進められています。
| 項目 | CO₂排出の削減目標 | 排出量取引制度(GX-ETS) |
|---|---|---|
| 性質 | 国としての目標・コミットメント | 目標達成のための制度・仕組み |
| 目的 | 温室効果ガスをどこまで減らすか | どうやって減らさせるか |
| 主体 | 国(日本政府) | 企業(主に大規模排出企業) |
| 主な数値 | 2030年▲46%(2013年比) | 排出枠・上限量 |
| 法的拘束力 | 国際公約・政策目標 | 企業に対して法的拘束あり |
| 開始時期 | 2021年に表明 | 2026年度から本格稼働 |
| 位置づけ | ゴール | 手段 |
参考記事:第3節 2050年カーボンニュートラルに向けた我が国の課題と取組(資源エネルギー庁)
参考資料:エネルギー基本計画(資源エネルギー庁)
CO2削減対策に取り組むメリット
CO2削減対策に取り組むことで、企業はどのようなメリットを得られるのでしょうか。まずは企業が CO2削減対策に取り組むメリットについて紹介します。
SDGsに貢献できる
CO2削減への取り組みは、SDGs(エスディージーズ)への貢献にも繋げることが可能です。
SDGsとは 「Sustainable Development Goals」の略で、日本語に訳すと「持続可能な開発目標」を意味します。この目標は、2015年の国連サミットで採択された「2030年までに達成すべき17の国際的な目標」です。CO2排出量の削減に取り組むことは、SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」への貢献に寄与します。
省エネ効果が見込める
近年、電気料金は上昇傾向にあります。経済産業省が公表した「エネルギーコスト上昇の現状と対応」によると、東日本大震災以降の燃料価格高騰を背景に、工業など産業用の電気料金の平均単価は約3割上昇していると記されています。
CO2削減の取り組みによって「電力使用量」を抑えることで、購入電力量を減らすことができ、その結果として光熱費の削減に役立つなど、間接的な省エネ効果が期待できます。
企業イメージの向上
CO2削減対策に取り組むことは、環境問題に配慮する企業姿勢を顧客や取引先に示すうえで有効です。すでに上場企業では、脱炭素活動に取り組んでいることが、企業価値を測る重要な指標となっています。
たとえば、東証プライム上場企業の場合、2027年3月から「GHG(温室効果ガス)排出量の開示」が義務付けられます。現在、金融庁はISSB(国際サステナビリティ基準審議会)の開示基準をもとに制度設計を進めており、施行後は有価証券報告書での開示が義務化される見通しです。
こうした動向からも分かるように、環境保護への取り組みは企業イメージの向上に寄与し、ブランディングやPRの面でも大きな効果が期待できます。
※ISSB(International Sustainability Standards Board):企業がESGなどの非財務情報を開示する際には、投資家が比較しやすいよう、国際的に統一されたルールが必要とされます。ISSBは、その基準を策定する機関として2021年に設立されました。
参考記事:【 第三者保証 :サステナビリティ情報・GHG排出量】全企業が対象?義務化はいつから始まる?(一般社団法人 環境エネルギー事業協会)
工場で実施可能な、CO2削減への取り組み
工場で排出されるCO2を削減するには、適切な対策を講じることが重要です。ここでは、工場で実施が可能なCO2削減の取り組みについて、具体的に紹介します。
太陽光発電を設置する

CO2排出量を減らすには、再生可能エネルギーを活用する方法が有効です。再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなど、自然界に常に存在し、枯渇せず繰り返し利用できるエネルギーのことを指します。
再生可能エネルギーは、発電時に地球温暖化の原因となるCO2を排出しないため、環境に優しく、持続可能なエネルギー源として注目されています。再生可能エネルギーを活用する代表的な方法のひとつに、太陽光発電があります。
太陽光発電とは、日射の強さに応じて光エネルギーを電気エネルギーへと変換する設備のことです。工場の屋根に太陽光発電を導入することで、火力発電への依存を減らし、CO2排出量の抑制につなげることができます。
参考記事:再生可能エネルギーについて(関西電力)
照明のLED化
LED照明とは、光源に半導体の一種である発光ダイオード(LED)を使用した照明器具のことです。
資源エネルギー庁が公表した「LED照明器具の導入」によると、白熱灯をLED照明に切り替えることで約85%の節電効果が期待できるとのことです。LED照明は初期費用こそ高めですが、通常の照明よりも寿命が長いため、長期的に見ればランニングコストを抑える効果が期待できます。
参考資料:LED照明器具の導入(環境省)
デマンドコントローラーの導入
デマンドコントローラーとは、30分間の平均使用電力(デマンド値)をリアルタイムで監視し、必要に応じて調整することで「最大デマンド」の上昇を防ぐための設備を指します。
高圧受電者の場合、過去12カ月の最大デマンド値が契約電力として用いられるため、最大デマンドを抑えることで基本料金の削減につなげることが可能です。デマンドコントローラーを導入することで契約電力を低く抑えられ、結果として光熱費を削減できます。
参考記事:デマンドコントローラーの導入支援、無料相談受付(一般社団法人 エネルギ―情報センター)
屋根に遮熱シートを施工する

CO2排出量を削減するには、電気代を抑える対策を投じるのもひとつの手です。たとえば、屋根に遮熱シートを施工すれば、室内の空調効率が向上するため、光熱費を抑えることが可能です。遮熱シートとは、輻射熱を反射する金属製のアルミシートのことです。
輻射熱とは、遠赤外線によって伝わる熱を指します。輻射熱は、人体の体感温度を上昇させる要因となるため、遮熱シートを屋根に施工することで、夏場の暑さ対策に効果を発揮します。工場の折板屋根に遮熱シートを施工する場合、弊社で施工が可能な「スカイ工法」の導入がおすすめです。
スカイ工法とは、輻射熱の反射性能に優れたスカイシートを屋根に直接貼り付ける工法のことです。節電対策として太陽光パネルを設置する場合も、事前にスカイ工法を施しておくことで、よりスムーズな施工が可能です。
参考記事:スカイ工法
機械に遮熱シートを施工する
工場では、室温上昇の原因となる輻射熱を放出する機械が数多く稼働しています。こうした機械に遮熱シートを施工することで、輻射熱の発生を抑え、室温の上昇を防ぐことが可能です。その結果、空調効率が向上する働きによって、間接的にCO2排出量の削減にも貢献します。
機械への遮熱対策としては、弊社で施工が可能な「フィット工法」の導入が最適です。フィット工法とは、遮熱シートをテント状に加工し、機械全体を覆うように設置する施工方法を指します。遮熱シートを裁縫して繋ぎ合わせられるため、乾燥炉などの大型機械にも柔軟に対応できます。
参考記事:フィット工法
CO2削減対策に、サーモバリアが推奨される理由
弊社で施工が可能な遮熱シート「サーモバリア」は、建物(屋根・壁など)や機械に施工することで、高い省エネ効果が可能となり、間接的にCO2排出量の削減効果を見込めます。ここでは、CO2削減対策に、サーモバリアが推奨される理由について紹介します。
遮熱性能が高い
遮熱シートは、アルミの純度が高いほど遮熱性能が向上するため、省エネ・CO2排出量を削減する効果も高くなります。弊社の遮熱シート「サーモバリア」は、アルミ純度99%の高純度アルミ箔を採用しており、輻射熱に対して優れた遮熱効果を発揮します。
JIS規格(A1420)に基づく熱実験データの精査によると、サーモバリアは厚さ70mmのグラスウールに匹敵する断熱性能を有することが確認されています。さらに、サーモバリアは室内側へ熱を反射する特性も備えているため、冬季の寒さ対策としても高い効果を発揮します。
SDGsに貢献できる
SDGsとは、2030年までに「持続可能な世界」を実現するために掲げられた17の国際目標のことです。サーモバリアの施工によって、その目標のひとつである「2030年までに世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる」という取り組みに貢献できます。
その他にも、企業がSDGsに積極的に取り組むことで、社会貢献につながるだけでなく、地域からの信頼獲得や企業イメージの向上にも役立ちます。
参考記事:SDGsとは?(外務省)
遮熱体感を利用できる
弊社では、サーモバリアの導入を検討されている事業者様向けに、遮熱効果を事前に体感いただける「遮熱体感サービス」の提供を行っています。このサービスでは、サーモバリアの片面に輻射熱を照射し、施工前後の温度差をシミュレーションによって比較できる体験型デモンストレーションの実施が可能です。
温度変化の測定には、温度分布を画像として可視化できるサーモグラフィーを使用するため、遮熱シートの効果を視覚的に確認していただけます。さらに、ご希望に応じて、Sドローンに搭載されたサーマルカメラを用いた空撮も可能です。建物全体の温度分布を把握できるため、広範囲の遮熱効果を確認することが可能です。
まとめ
工場のCO2排出量を削減することは、企業イメージの向上や省エネ効果など、さまざまなメリットにつながります。照明のLED化や太陽光発電の導入も有効な手段ですが、設備によっては初期コストが大きくなる場合もあるので注意が必要です。
そこで、コストを抑えながら高い削減効果を目指す方法として、建物全体の空調効率を高める「遮熱シート」の導入が挙げられます。弊社が施工を行うサーモバリアは、省エネ効果が期待できる素材であり、カーボンニュートラル対策を進める企業様はもちろん、SDGsへの取り組みを重視される企業様にも適した選択肢と言えるでしょう。
弊社では見積もり作成から施工管理・報告、アフターフォローまで一貫して対応できる体制を整えており、施工後も安心してご相談いただけます。カーボンニュートラルやSDGsへの取り組みをご検討中の事業者様は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。
