工場の電気代を削減する方法とは?電気代の内訳・算出方法や電気代が上がる理由とともに紹介
2026年10月2日

2026年に経済産業省・資源エネルギー庁がまとめたエネルギー動向の資料によると、電気料金の平均単価は近年、著しい上昇を見せています。
その後、燃料輸入価格の低下などにより足元の電気料金は高騰時よりも下がっているものの、記録的な円安や燃料価格の再上昇を踏まえると、今後も電気代が上がる可能性は十分に考えられます。こうした状況を踏まえると、電気代を削減するための対策はますます重要になっていると言えるでしょう。
本記事では、工場の電気代の内訳・算出する方法を紹介するとともに、電気代が上がる理由・電気代を削減する方法について解説します。
参考記事:3.経済性(資源エネルギー庁)
工場の電気代の内訳・算出方法
工場の電気代は、照明・空調・各種設備の稼働によって大きく左右されます。資源エネルギー庁の資料によると、製造業の使用電力量のうち約8割を占めているのは生産設備です。
電気代は使用電力量に比例して増えるため、消費電力の大きい設備が多いほど、電気代がアップします。電気料金は、主に「基本料金」「電力量料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金」によって算出されます。具体的な計算式は、以下のとおりです。
電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 + 再生可能エネルギー発電促進賦課金
工場の規模が大きくなるほど設備の数・稼働時間も増えるため、電気代が上昇します。電気代を削減するには、電力の使い方を見直すことが大切といえるでしょう。
参考資料:「冬季の省エネメニュー(事業者)」(経済産業省 資源エネルギー庁)
工場の電気代が上がる理由
工場の電気代は、建物の構造や設備の種類・配置など、さまざまな要因によって左右されます。ここでは、電気代が高くなりやすい主な理由についてご紹介します。
天井が高く、熱がこもりやすい
工場は天井が高い構造であることが多く、エアコンを稼働させても室内全体が思うように冷えません。さらに、工場の屋根には金属素材が使われるケースが多く、夏季には日射によって屋根が高温になり、その熱が室内へ伝わることで室温が上昇します。その結果、空調負荷が増え、消費電力量が増大します。
室温の上昇はエアコンの稼働量を増加させ、電気代の高騰につながります。電気代を削減するためには、工場内の暑さ対策をはじめとした省エネルギー対策を適切に講じることが大切です。
輻射熱を発生する機器を設置している
資源エネルギー庁の資料によると、製造業における使用電力量のうち約8割を生産設備が占めています。また、工場に設置された機械は、製造工程において輻射熱を発生させる場合が少なくありません。
輻射熱とは、遠赤外線によって伝わる熱のことで、人体の体感温度を上昇させる特徴があります。そのため、実際の気温以上に暑さを感じる要因となります。
電気料金は使用電力量に比例して増加するため、消費電力量の大きい生産設備を多く使用している工場ほど、電気代への影響も大きくなります。電気代を抑えるには、省エネルギー対策によって設備の消費電力を抑えることが大切です。
参考資料:冬季の省エネメニュー(事業者)本州・四国・九州(経済産業省 資源エネルギー庁)
工場の電力使用量を削減する方法

工場の電気代削減を実現するためには、適切な省エネルギー対策を講じることが大切です。ここでは、工場で実践できる具体的な取り組みについて解説します。
電気使用量の見える化
電気使用量の「見える化」とは、日々の電力消費を数値やグラフで可視化することです。工場や事業場で使用される電力を、設備・ライン・時間帯といった単位で細かく計測できるため、無駄な消費電力の発見に大きく役立ちます。電力のムダを把握できるようになることで、電力使用量の見直しができるため、省エネにも貢献できます。
さらに、IoTを導入することで、電力データの収集や分析を自動化でき、節電効果をいち早く確認できます。運用の手間を減らしながら、効率的に省エネを進められる点も大きなメリットです。
再生可能エネルギーを使用する
再生可能エネルギーとは、太陽光・風力・水力など、自然界から得られるエネルギーのことです。
太陽光、風力その他非化石エネルギー源のうち、エネルギー源として永続的に利用できるものとして政令で定めるもの
2009年制定「エネルギー供給構造高度化法」における再生可能エネルギーの定義
代表的なものとして太陽光発電パネルがあり、発電した電力を利用することで、電力会社から購入する電力量を減らし、電気代の削減につながります。また、石油・石炭・天然ガスといった有限な化石エネルギーとは異なり、発電時にCO2を排出しないため、環境負荷が小さい点も大きなメリットです。
参考記事:エネルギー供給構造の高度化について -バイオ燃料政策について-(資源エネルギー庁)
屋根に遮熱シートを施工する
遮熱シートとは、輻射熱を反射するアルミ製のシートです。屋根に遮熱シートを施工することで、太陽光によって発生する輻射熱を効率的に反射し、工場内への熱の侵入を抑制できます。その結果、夏場の室温上昇を抑え、空調負荷の軽減や省エネルギー効果が期待できます。
工場の折板屋根に遮熱シートを導入する場合は、弊社の「スカイ工法」がおすすめです。スカイ工法は、スカイシートを屋根に直接貼り付ける施工方法のことです。屋根に施工することで、折板屋根特有の接合部をシートで覆う働きによって、遮熱効果に加えて雨漏りのリスクを防ぐ効果も期待できます。
参考記事:スカイ工法
機械に遮熱シートを施工する
工場内に設置された機械から発生する熱への対策には、弊社の「フィット工法」が有効です。フィット工法とは、機械の形状に合わせてシートを施工する工法のことです。裁縫加工により、乾燥炉をはじめとする大型設備や複雑な形状の機械にも柔軟に対応できます。
フィット工法を導入することで、機械から発生する輻射熱を効果的に抑制し、作業環境の改善や室温上昇の抑制につなげることが可能です。その結果、空調負荷の軽減や省エネルギー効果も期待できます。
参考記事:フィット工法
省エネ対策に、サーモバリアが有効な理由
弊社の遮熱シート「サーモバリア」は、省エネに役立つ商品です。本項目では、省エネ対策にサーモバリアが有効な理由についてご紹介します。
熱を反射する性能が高い

遮熱シートは、アルミの純度が高いものほど反射性能が向上します。JIS規格に基づく熱試験(JIS A1420)のデータを精査した結果、サーモバリアは熱線を非常に高いレベルで反射する能力を備えていることが確認されています。
薄いサーモバリアを1枚挟むだけで、入射する熱の大部分を表面で遮断できるため、暑さ対策として大きな効果を発揮します。その断熱性能は、厚さ70mmのグラスウールに匹敵するほどです。また、サーモバリアは極めて薄いため、厚みを確保できない場所での熱対策にも有効です。
CO2排出量の削減に効果的
2026年から、CO2排出量取引制度の導入が予定されています。排出量取引制度とは、企業ごとにCO2排出量の上限(排出枠)を設定し、その過不足分を企業間で売買できる仕組みのことです。
対象となるのは、年間10万トン以上のCO2を排出する約400社とされていますが、対象外の企業であっても、取引先からCO2排出量の削減を求められる可能性があります。弊社の「サーモバリア」は、優れた遮熱性能により工場内の空調負荷を軽減し、電力使用量の削減に貢献します。その結果、CO2排出量の削減にもつながります。
事前にシミュレーションが可能
弊社では、遮熱効果を実際に体感できる「遮熱体感サービス」をご提供しています。サーモバリアの片面に輻射熱を照射し、施工前後でどれほど温度が変化するかを視覚的に確認できるサービスです。温度分布の測定には、温度を画像として可視化できるサーモグラフィーを使用し、遮熱性能をより正確に把握できます。
さらに、遮熱体感サービスに加えて、Sドローンに搭載したサーマルカメラによる空撮も実施可能です。施工前後の温度状況を広範囲で可視化し、建物の状態を立体的に把握することで、より最適な施工プランをご提案いたします。
まとめ
工場の電気代を削減するには、現場に合わせた適切な熱対策を講じることが有効です。部屋の気密性を高めることで空調効率が向上し、省エネ効果が期待できます。
弊社では、サーモバリアの施工に加えて「空調気流シミュレーションサービス」を提供しています。このサービスでは、工場内の温度分布や風の流れを3Dで可視化し、現場の状況を立体的に把握できます。
現場調査とシミュレーションを組み合わせることで、建物ごとに最適化された遮熱計画を設計することが可能です。実測データと解析結果の両面から、より効果的な遮熱対策をご提案いたします。
カーボンニュートラルや省エネ対策をご検討中の事業主様は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。