工場の熱中症対策グッズを紹介
2026年7月7日
工場は構造上、窓が少ない・熱がこもりやすい といった環境になりやすく、そこで働く人が熱中症を発症するリスクが高くなります。熱中症とは、高温多湿の環境下で体内の水分や塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体温調節がうまく機能しなくなることで起こる障害の総称です。
熱中症の発症リスクを防ぐためには、工場における暑さ対策が欠かせません。本記事では、工場で活用できる 熱中症対策グッズ を中心に、現場の安全性向上に役立つアイテムを紹介します。
熱中症対策とは?

熱中症とは、高温環境下で発汗による体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもることでさまざまな症状が現れる状態を指します。
屋外だけでなく、室内で何もしていないときでも発症する可能性があり、場合によっては命に関わることもあります。熱中症対策とは、こうした症状の発生を防ぐために行う取り組みのことです。暑さの原因は場所や環境によって異なるため、状況に応じて適切な対策を講じることが重要です。
工場に熱中症対策が求められる理由
工場では、作業環境の特性から、熱中症対策が欠かせません。ここでは、工場で熱中症対策が求められる理由について、具体的に解説します。
熱中症対策の義務化が定められたため
2025年6月1日より、厚生労働省は職場における熱中症対策を事業者の義務として定めました。この制度は、作業員の熱中症の重篤化を防ぐことを目的としたもので、暑さ指数(WBGT)が28以上、または気温が31℃以上の環境で、1時間以上もしくは1日4時間以上の作業を行う事業者に対し、具体的な対策の実施を求めています。
これらの基準を満たすにもかかわらず対策を講じない場合、事業者は罰則を受ける恐れがあります。そのため、条件に該当する事業主は、現場の状況に応じて適切な熱中症対策を実施する必要があります。
参考記事:職場における熱中症対策の強化について(令和7年6月1日施行)(富山労働局)
熱がこもりやすい構造をしている
工場は、一般的に「金属製の折板屋根」を採用しているケースが多いです。屋根が熱を帯びると、その熱が室内へ伝わり、室温の上昇を招きます。さらに、取り扱う製品の関係で十分に空調を稼働できなかったり、窓が少なく換気がしづらい工場も少なくありません。このような理由から、工場は熱がこもりやすく、そこで働く人の熱中症リスクが高くなります。
従業員の健康を守るため
工場における従業員の健康を守ることは、労働安全衛生法に基づく事業者の法的義務であると同時に、人材の定着・生産性の維持にも直結する重要な課題です。そもそも事業主には「安全配慮義務」があります。これは、使用者が労働者の心身の健康と安全を確保するために、必要な配慮を行わなければならないという義務を指します。
工場内の室温が高くなると、従業員の健康被害や熱中症リスクが高まります。こうした状況を放置することは、安全衛生法や安全配慮義務の観点からも問題となるため、事業者は適切な対策を講じる必要があります。
参考記事:安全配慮義務とは何かわかりやすく解説!違反となるケースや対策も(神奈川県福祉共済協同組合)
参考資料:労働契約法のあらまし(厚生労働省)
工場で活用できる熱中症対策グッズ
昨今では、工場での作業時に活用できる冷却グッズが多様にそろっています。通販やホームセンターで購入できるものはもちろん、手軽なものなら100円ショップでも入手できます。
ここでは、工場で役立つ熱中症対策グッズを紹介します。
空調服

工場で働く人が快適に作業するためには、空調服を取り入れるのも有効な手段です。空調服とは、衣類に取り付けられたファンが外気を取り込み、汗の気化熱によって体を冷やす仕組みを備えた作業服のことです。
取り込んだ外気は、衣服内を循環しながら汗を蒸発させ、最終的に襟元や袖口から排出されます。汗の蒸発を促すことで体温の上昇を抑え、外気温が高い環境でも「熱中症リスク」を効果的に低減します。
参考記事:空調服®とは(空調服)
ハンディファン
冷房が効かない場所や設置が難しい環境での作業には、ハンディファンの使用も有効です。ハンディファンとは、携帯型の小型扇風機のことを指します。
近年では、首から掛けるタイプやネックストラップを取り付けて使うタイプなど、さまざまなハンディファンが展開されています。作業時に使用する場合は、手で持たずに使えるタイプを選ぶと、作業の妨げにならず便利です。
ネッククーラー

ネッククーラーとは、首に巻いたり掛けたりして、体温の上昇を抑えられる「冷却アイテム」です。首元には太い血管が体表近くを通っているため、この部分を冷やすことで効率よく体を冷却できます。ネッククーラーの種類は、主にジェルタイプ・PCM(相変化素材)タイプ・電動(ペルチェ素子)タイプ の3つに分けられます。
ジェルタイプは内部に冷却ジェルが入っており、冷蔵・冷凍して使用します。PCMタイプは、25℃や28℃前後で融解と凝固を繰り返すように設計されており、一定温度を保ちながら冷却できるのが特徴です。電動タイプはペルチェ素子を利用して冷却するため、中身が漏れる心配がなく、安定した冷却効果が得られます。
参考記事:熱中症の予防・対策(日本気象協会)
工場の熱中症対策
工場に熱さ対策を実施することで、そこで働く作業員の熱中症リスクを軽減することが可能です。ここでは、工場で実施が可能な熱中症対策を紹介します。
スポットクーラーを設置する

スポットクーラーは、室内の暖気を本体内部で冷却し、冷えた空気を室内に戻しながら、排熱(温風)を屋外へ排出する空調機器です。工場に設置することで、室内にこもった熱を効率よく外へ逃がし、熱中症の発症リスクを大幅に軽減できます。
スポットクーラーは、機種によって吹き出し口の数が1~3口に分かれており、2口以上のタイプは複数方向を同時に冷やすことが可能です。吹き出し口が多いほど価格は高くなるため、現場の広さや従業員数に合わせて適切なタイプを選ぶことが大切です。
関連記事:スポットクーラーとは?工場に設置するメリット・デメリット、課題を解決する暑さ対策を紹介
遮熱シートを屋根に施工する

遮熱シートとは、輻射熱を反射する作用を持つ、金属製のアルミシートのことです。輻射熱とは遠赤外線によって伝わる熱であり、人体の体感温度を上昇させる要因のひとつです。
熱対策を行わない場合、作業員が暑さを感じやすくなり、熱中症を発症するリスクが高くなります。遮熱シートを屋根に施工することで、室温の上昇を抑える働きによって、作業員の健康を守ることが可能です。
工場の折板屋根に遮熱シートを施工する場合には、弊社で対応が可能な「スカイ工法」の導入が有効です。スカイ工法とは、輻射熱の反射性能に優れたスカイシートを屋根に直接貼り付ける工法であり、熱対策の他にも「雨漏り」を防ぐ効果が期待できます。
参考記事:スカイ工法
遮熱シートを機械に施工する
工場で機械を稼働させると、大量の輻射熱が発生します。機械の周囲で作業する従業員はこの輻射熱の影響を受けやすく、特に夏場は熱中症のリスクが高まります。
機械に遮熱シートを施工することで、発生する輻射熱を抑え、室温の上昇を抑制できます。その結果、作業環境が改善され、従業員の熱中症リスクを軽減することが可能です。機械への遮熱シート施工には、テント状に縫製して取り付けるフィット工法が有効です。
フィット工法とは、遮熱シートをテント形状に縫製し、機械全体を囲い込むように施工する方法のことです。縫製加工によって広い面積のシートを一体化できるため、乾燥炉などの大型設備にも対応できます。
参考記事:フィット工法
熱中症対策には、サーモバリアが最適

遮熱シート「サーモバリア」は、弊社で施工が可能な遮熱材の一種です。凹凸形状の折板屋根にもムラなく施工できるため、工場や倉庫の暑さ・熱中症対策に高い効果を発揮します。
ここでは、熱中症対策としてサーモバリアをおすすめできる理由について紹介します。
遮熱性能が高い
遮熱シートは、アルミ純度が高いものほど、輻射熱の反射性能がアップします。弊社で施工が可能な遮熱シート「サーモバリア」は、アルミ純度99%の高純度アルミ箔を採用しており、輻射熱に高い遮熱効果を発揮します。
JIS規格(A1420)に基づく熱実験データの検証では、サーモバリアが厚さ70mmのグラスウールに匹敵する断熱性能を有することが確認されています。さらに、サーモバリアは室内側の熱を反射する特性も備えているため、冬の寒さを防ぐ効果も期待できます。
遮熱体感が可能
弊社では、遮熱対策の効果を事前に確認したい方に向けて「遮熱体感」サービスを提供しています。遮熱体感とは、遮熱材「サーモバリア」の片面に輻射熱を照射し、施工前後の温度差をシミュレーション形式で体験できるサービスのことです。
温度変化の測定には、温度分布を可視化できるサーモグラフィーを使用しており、遮熱効果を視覚的に確認できます。施工前に効果を具体的に把握できるため、導入にあたって安心してご検討いただけます。
正しい施工の実現
遮熱シートは、施工時に隙間やズレが生じると、十分な効果を発揮できません。弊社は一般的な内装・外装工事業者とは異なり、遮熱シート施工を専門業務としており、豊富な知識と高度な技術を備えた技術者が多数在籍しています。
建物の状況に合わせて最適な施工方法をご提案できるため、遮熱シートの性能を最大限に引き出す施工が可能です。
まとめ
熱中症対策には、個人で行えるものから、工場の建物・機械に対して行うものまでさまざまな方法があります。なかでも、工場全体に対して行う対策は広範囲に効果を発揮しやすく、より高い改善が期待できます。
弊社の遮熱シート「サーモバリア」は、暑さの主な原因となる輻射熱に対して高い遮熱効果を発揮します。「事前に、どの程度の効果が見込めるのか知りたい」という場合は、シミュレーションサービスを利用する方法がおすすめです。弊社では、遮熱体感サービスに加え、Sドローンに搭載したサーマルカメラによる空撮で、施工前後の温度状況を可視化し、最適な施工プランをご提案することが可能です。
熱中症対策をご検討中の事業者様は、ぜひお気軽にお問い合わせフォームよりご相談ください。